ビオトープの語源
ビオトープとはギリシャ語のbio(命)とtopos(場所)を語源にした言葉です。
自然の中では動物、植物、微生物などあらゆる生物が住み、助け合ったり競争したりしながら、生態系を作っています。その生態系を小さいながらにも作ることをビオトープと呼んでいます。
メダカなどの生体は藻や微生物などをエサにして、排泄物は水草の栄養となり、太陽の光によって光合成が行われて酸素が供給される。こういったサイクルによって人の手をあまり介さずとも生態系が成り立ちます。
多少は人の手を介しますが、なるべく自然に近い環境を維持していきたいと思います。
入れる生体
やはり有名なところではメダカです。適応温度が広く、比較的丈夫というところで、管理しやすいのが理由に挙げられます。
メダカには昨今、いろんな種類がありますが、はじめての場合は普通のメダカの方がいいと思います。やはり従来の種の方が丈夫だと思います。
また可能であれば、ビオトープに入れる前提で言えば、屋内の水槽に管理されているメダカよりも、外で管理されているメダカの方が逞しいので、購入後の環境変化にも耐えてくれる可能性が高いと思います。
その他にもヌマエビやタニシなど入れている方もいます。
ヌマエビはメダカのエサの食べ残しを食べてくれたり藻を食べてくれるので、水質悪化防止に一役買ってくれます。
ミナミヌマエビやヤマトヌマエビが主なとこでしょうか。
タニシもコケを取り除いてくれます。
入れる生体としては特に定義はないので、好きな生体や植物を入れて、生態系が成り立てばOKです。
入れる水生植物
水生植物はメダカなどに酸素を供給したり、水を浄化したり、種類によってはメダカの産卵床になるものもあります。
水生植物もその生息地によって分類することができます。
湿地性
水辺に自生する植物。常に水につかってなくても育ちます。
(例)花菖蒲、とくさ など
抽水性
根が水底に着き、上部が水上に出ている植物。
(例)カキツバタ、オモダカ など
浮葉性
根が水底に着き、水面に葉を浮かべる植物。
(例)スイレン、アサザ など
浮遊性
常に水面に浮かんで漂う植物。
(例)アマゾンフロッグピット、ホテイアオイ など
沈水性
全体を水中に沈める植物。
(例)マツモ、アナカリス など
このような植物を組み合わせるとより見栄えもよくなります。
前面に背丈の低い植物、後面に背丈のある植物を配置することで、立体的に見せることができます。
容器
主にトロ舟か睡蓮鉢があります。
長所
- トロ舟・・・大きさのバリエーションが多く、大きいものであれば水量も十分に確保できる。レイアウトの幅も広い。比較的安価。
- 睡蓮鉢・・・デザインがいろいろあり、雰囲気がある。陶器製のものは水温変化が穏やか。
短所
- トロ舟・・・外観はダサい。
- 睡蓮鉢・・・そこそこの大きさだと値段も上がってくる。
その他に簡易的なものとして、発泡スチロール製のものもあり、耐久性にはかけるものの、扱いやすいものなので、一時的なものとしては十分かと思います。
あと、発泡スチロール製のものもあります。
耐久性には欠けるけど、軽くて、断熱性があるため水温の変化が少なく保てるメリットもあります。
底床(ていしょう)
底に入れる土のことを底床(ていしょう)といいます。
底床の役割としては①水草の育成、②水質の維持、③バクテリアの定着と繁殖、④自然環境の再現、⑤生体の隠れ蓑です。③も結果として水質の維持に貢献するので、水質の維持に占める役割は大きいといってもいいでしょう。
⑤の隠れ蓑として、底床だけでは不十分なので、他の物と組み合わせるといいと思います。
赤玉土や、ソイルなどがあります。
ビオトープの場合、バクテリアの繁殖のしやすさや、価格的にも赤玉土が扱いやすいと思います。
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