水って、濁ってるかどうかは見てわかるけど、どれくらい汚れているかわかりませんよね?
ホントにメダカなどにとっていい環境ができているのかな?
ということで、検査キットを購入して、実際に水質検査をやってみました。
操作は特に難しいこともないので、誰でも測ってみることは可能です。
検査項目
今回やった検査は以下の4種類です。
アンモニア態窒素
アンモニウムイオン(NH4+)の中に含まれている窒素(N)のことを言います。
どれくらい水が汚れているかの指標になります。
評価の目安
~0.2mg/L・・・比較的きれい
0.2~0.5mg/L・・・やや汚れている
0.5~2mg/L・・・汚れている
2mg/L~ ・・・ひどく汚れている
※水道水質基準、水質環境基準(人の健康の保護に関する項目)、一律排水基準は別に基準があります。
硝酸態窒素
硝酸イオン(NO3-)に含まれる窒素(N)のことを言います。
どれくらい水が汚れているかの指標になります。
評価の目安
~0.2mg/L・・・きれい
0.5~1mg/L・・・比較的きれい
1~2mg/L・・・ふつう
5mg/L~ ・・・汚れている
※水道水質基準、水質環境基準(人の健康の保護に関する項目)、一律排水基準は別に基準があります。
亜硝酸態窒素
亜硝酸イオン(NO2-)に含まれる窒素(N)のことを言います。
やはりこれもどれくらい水が汚れているかの指標になります。
評価の目安
0mg/L・・・きれい
0.005~0.02mg/L・・・比較的きれい
0.02~0.05mg/L・・・やや汚れている
0.05~0.1mg/L・・・汚れている
0.1mg/L~ ・・・ひどく汚れている
※水道水質基準、水質環境基準(人の健康の保護に関する項目)、一律排水基準は別に基準があります。
水中の窒素について
アンモニア態窒素、硝酸態窒素、亜硝酸態窒素は名前の通り、それぞれの形の水中の窒素を測定しています。
水中の窒素は樹木などの自然から、食べかすや肥料から、生体からの排せつから様々な形をして水の中に入ってきます。
分解や溶解によって、アンモニウムイオン、さらに酸化された形の亜硝酸イオン、硝酸イオンと変化していきます。
アンモニウムイオン ⇒ 亜硝酸イオン ⇒ 硝酸イオン
と微生物によって分解されていき、毒性も弱くなっていきます。
硝酸イオンは無害な気体の窒素(N2)となって大気中へいくものと、水草などの植物の窒素元として吸収されていきます。
残留塩素
水に残ってる消毒用の塩素のことを言います。
浄水処理の過程で①と④のときに塩素が加えられます。
①前塩素処理(塩素を添加してアンモニアや鉄を除去する)
②凝集沈殿(薬品を添加して大きな汚れを沈める)
③ろ過(②で取り除けない水中の小さな汚れをこす)
④後塩素処理(塩素を添加して細菌が繫殖しないように消毒する)
残留塩素が多すぎると?
特有のカルキ臭がつき、水をまずくします。
有害物質であるトリハロメタンが生成する原因にもなります。
残留塩素があると?
水道水が十分に消毒されていることを意味します。
残留塩素がないと?
給水栓に到達する途中で消費されており、衛生面で要注意です。
評価の目安
~0.1mg/L・・・注意
0.1~1mg・・・適切
1mg/L~ ・・・過剰
※水道水やプールの水の消毒状況を示す項目として別に定められているものがあります。
検査方法
操作自体は簡単で、特に専門的な技術は必要はありません。
小学生の理科の実験くらいのイメージでしょうか?
パックに薬品が入っているので、穴を上に向けて空気を抜き、そのまま穴を水に入れて半分くらい水を吸い込みます。
あとは軽く5,6回振り混ぜて数分待つだけ(検査の項目によって異なる)
結果
2つのビオトープについて検査してみました。
付属して入っていた評価の目安に照らし合わせていきます。
ビオトープA
初めに立ち上げたビオトープ。
親メダカと子メダカ、ミナミヌマエビが入っています。
アンモニア態窒素
0.2mg/L以下、「比較的きれい」です。
亜硝酸態窒素
0mg/Lといっていいでしょう。「きれい」です。
硝酸態窒素
これも変色なし、「きれい」です。
残留塩素
0.1mg/L以下で「問題なし」
ビオトープB
メダカの増殖に伴って追加したビオトープ。
子メダカと孫メダカとが入っています。
アンモニア態窒素
0.2mg/L以下、「比較的きれい」でした。
亜硝酸態窒素
0.02mg/L以下、「きれい」でした
硝酸態窒素
やや色が付きましたが、2mg/L程度でしょうか?
「ふつう」と判定します。
残留塩素
だいぶ5mg/Lに近い感じで反応がありました。
かなり塩素が残っている「過剰」という結果です。
考察
ビオトープA
アオミドロができるので、富栄養化かと思いましたが、結果はどれも反応はなく、水質は問題ないようでした。
メダカもミナミヌマエビも無事生息できている根拠になりそうです。
ビオトープとして、生態系が成り立っています。
ビオトープB
残留塩素がひどく反応が出ました。
水はカルキ抜きをしてから使用していますし、何より立ち上げてしばらくしています。
ビオトープAとの相違としては、ホームセンターで購入した水草を使用している点が挙げられると思います。
ビオトープAにはインターネットで残留塩素がないと謳われている水草をを購入、使用しているためその違いなのでしょうか。
実際、メダカは元気に泳いでいますが、敏感なヌマエビは投入できない状態ということがわかりました。
感想
今回はどちらも立ち上げてしばらくたっているビオトープだったので、立ち上げ初期や、濁った状態の水や、グリーンウォーターなど違う条件の、どのような結果が出るか試してみたいと思いました。
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